やまもとの日記(2002.7~12)

スタッフご紹介

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最新の日記


12月29日(日曜日)

 年末なんだなあ。毎年のことながら今年もいろいろあったなあ。あんなことこんなこと。一年で大切なヒト3人もなくしちゃったけど、でもまあ、石川にかっこいい彼氏ができて良かったし、アイエミも戻ってきたし、七味さんは怪我も病気もなく元気でここにいるし、6月は恐怖新聞読んでたタナユウも生きてるし、いろんなヒトに励まされてなんとかお店も続いてるしな、相変わらず不況だけど、まあ、今年も良いトシだったと思っちゃおう!来年もきっとみんなを励まし励まされいたわりいたわられて、愛し愛され、こつこつ地道にやっていくよ!なんか買ってね!そうそう、すっげえ可愛いワンピ入荷したよ。春夏ものだけどね。


12月21日(土曜日)

 あにい、あにいよう、ほんとにしんじゃったんだなぁ、...。年末、ヤッチ祭だったろ?ライブの予定もあったじゃんか?春には洋品店とのコラボイベント、張り切ってたなぁ。表面張力。シチミスト。すげえアイデア語ってたじゃん。もうちょっと生きてみようねって約束したじゃんか!なんでだよぉ!取り置きになったまんまのセットアップどうすんだよぉ?あにいの貯金箱、まだ貯まるんだぜ。苦しいけどお互い頑張ろうねって、つい先日メールくれたじゃないか?なあ、あにい...なけなしの金はたいてメタT買ってくれたなぁ。ありがとう。ありがとう。開店いらい6年間、洋品店愛してくれて、ほんとにほんとにありがとう!!


12月9日(月曜日)

 雪が降り、誰も来ない、冷たい夜なのに、見た事も無い綺麗な模様の羽根を持った蝶々がどこからか入ってきました。ちょうど暖炉の前で編み物をしていたてんちょが『おやおや、なんて綺麗なチョウチョでしょう!そうだ、このチョウチョの模様のショールを編んでみようかしら...』と、その難しい模様そっくりのショールを編みはじめたのでした。てんちょにはそれほどの編み物テクはありませんが、なぜか編み棒が勝手に動き、いとも簡単にできあがったのです。『なあんだ!簡単にできちゃったわ!』....すると、どうでしょう。そのショールはフワフワと空中に浮かんでいるのです。『ああ、なんて不思議なことでしょう!』さっきまでモデルになっていた蝶々はもういません。てんちょはさっそくそのショールを肩にかけてみました。と、てんちょのカラダは空中に浮いています。『すごいすごい!』そばで丸くなっていた七味さんもびっくりして目を丸くしています。『そうだ、空を散歩してみましょう!』...てんちょと七味さんは空飛ぶショールにくるまり、空のかなたに飛んでいきました。...その後、ふたりは帰ってきません。どなたか、ふたりの姿を見たかたは、ご連絡ください!

 今日買い物に来たお客さん、ひとり。とてもハッピー!


12月8日(日曜日)

 ジョンレノンの命日。真珠湾攻撃の日。石川恵子の誕生日。ここ3日間、石川もアイエミもいないのでてんちょはストーブの前で七味さんに添い寝している。いろんなヒトが来た。ヨッシーとウッチーは相変わらず仲良しだ。近所の坂野くんはまとめ買い。ありがとう。寒いなあ。隣のアライくんはファーのコート。向山くんは彼女とスエードのダブルのロングコートブラック。つりおじさんがすごい顔して入ってきて、『いま制服の高校生が赤白のマフラー万引きしていったぞ!』むかつくなア!ヴィオラ弾きのいずみちゃんも怒ってる。タナユウが来ないのもマリコがきれいなのもTAKAがかっこいいのもみんなアイツのせいだ!
あっそうそう、先週ひさしぶりに来てたくさん買ってくれたトムウェイツ好きのスズキくん、ありがとう!


11月28日(木曜日)

 ニセモノがどこかで売られている。ホンモノに比べ、ニセモノは痩せ過ぎている。ぱっと見はわかりにくいが、よくみると、ニセモノはかなり痩せているし、カラダが大きいし、品質も落ちる。栄養不足だと思われる。訴えてやる!

ニセモノ

ホンモノ


11月25日(月曜日)

 今月は売り上げが悪い。月末の支払いもかなりヤバいのである。『ちょっと稼いで来るよ』とてんちょは朝からでかけ、夜、ずぶ濡れになって帰ってきた。『どうでした?稼ぎは?』と聞いてみたら、『うん、まあまあだな』とポケットから、一握りの米と、3尾のにぼしを出して見せた。どこで何をして『稼いだ』のかは、きけなかった。にぼしを見た七味さんが、タッタッと来て、バリバリと3尾とも忽ちたいらげてしまった。頭だけ残して...。


11月18日(月曜日)

 ヒゲを切ったてんちょが風邪をひいてゴホゴホと咳き込んでいる。ヒゲを切るといろいろ大変なのだそうだ。ヒゲがないと真直ぐ歩けない。狭い通路でカラダがつかえる。天気の予想が出来ない。高い木に登れない。高い所から飛び下りてもうまく着地できない。腐った水を飲んでしまう。人を見分けることができない。ということで、仕事しないでゴロゴロしている。じゃなぜ、ヒゲを切ったのか?


11月5日(火曜日)

ホシをつかまえたアイエミ。もう仲直りした...。


10月25日(金曜日)

 閉店30分くらい前からお客さんが誰もいなくなって、アイエミが七味さんをダッコしだして、なんかふたりでいい雰囲気になってて、七味さんもうっとりしちゃってさ、それ見てたらなんだか、なんだか、そうなんだ、ヤキモチやいちゃったんだよ。だから、だから、帰り際にアイエミの髪の毛を引っ張った。アイエミのこと嫌いじゃないけどやっちゃった。『きゃー、やめて!なにするんですか?』ってアイエミが意外にも大声出したから、奥からてんちょがダダって来て『どうした?何があったんだ?』『やまもとさんが、やまもとさんが、あぁしの髪の毛いきなりひっぱったんですぅ!』ってアイエミが泣き出した。(たぶんウソなきだ!)『やまもと、そうなのか?』てんちょが厳しい口調で僕に言う。ぼくはただ頷く。『なぜそんなことをしたのだ?』ぼくには何も答えられなかった。『なんだ!どうして黙っているのだ?正直に言いなさい』...やっぱりワケは言えない。『ははあ、アイエミの髪の毛がズラだと思ったんだな!そうだろ?ぶぁかだな。いいか、よーく見ろ』と、てんちょはアイエミの髪の毛を鷲掴みにして持ち上げた。『どうだ!ヅラじゃないだろ?』確かにヅラではない。アイエミのカラダは宙に浮いている、っと思ったら、首だけがヒョロヒョロと1メートルほど伸びていたのだ。新事実!


10月14日(月曜日)

 冬物が一気に入荷してきて忙しいよ。レザージャケットやコートがいい感じ。これから洗濯や修理、アイロンなんかの処理が大変だなア!忙しくても休みなんかなくてもへっちゃら。シャブ打ってるわけじゃないけど疲れないし、いつも元気だい!七味さんがそこに生きているから。


9月24日(火曜日)

 からっと晴れて気持ちいいなあ。七味さんも秋の虫と遊んで楽しそうだし。朝晩冷えるからうどんがおいしい!


9月22日(日曜日)

 ねずみ男が来た。閉店後、アイエミもお客さんも帰った後、どしゃぶりの中、ねずみ男が裏口からやって来たのだ。『おい、頭巾付きの服はあるかい?』『スウェットパーカーですか?』『ちがうちがう!頭巾付きの服だ!』『モッズパーカですかね?』『丈が長くて、あったかくて、臭いやつだ!』『そんなものありませんよ!』『ふうん、ああそう...』とねずみ男はすなおに帰っていった。と、まあ、それだけの話。


9月20日(金曜日)

 空にニセモノみたいなまあるい月がぽっかり浮かんでいて、じっと見ていたら、月の輪の中で七味さんが筋トレしているような気がしてきた。Tシャツ90枚か。ビッグなオーダーに複雑な...。


9月17日(火曜日)

 寒い日々が続く。もうすでに夏が恋しくなるほどなのだ。せめて湿度が低く、石川が寝坊さえしなければ、ジーパンやロンTの染色やプリントができるのに、とてんちょがぼやいている。『さわやかな秋の空』はすぐそこ?


9月14日(土曜日)

 『このジーパンいい感じに破れてますね』『...ええまあ、職人さんがツメを研いだんですよ』『え?ツメですか?』『あ、...っていうか、デニム加工の専門用語で、引っ掻いたような加工をツメを研ぐっていうんですよ』『ああ、そうなんですか。この白い毛は何ですかね?』『ええ、仕上げにラビットのファーで撫でるんですよ』『...なんか動物の匂いがするんですけど...』『気のせいですよ』『この泥の足跡は何でしょう?』『そうですよね、かわいいプリントですよね』...こだわり職人の手による我孫子洋品店の加工ジーンズが今年もアツイのだ!


9月10日(火曜日)

 てんちょがイライラしている。近づくとプチプチ血管が切れている音が聞こえる。8月から売り上げが落ち込み、家賃や電気代が払えないからなのだ。不況のせいもあるだろうけど、毎年この時期は血管が切れる。今年の新しい解決法として『1時間以上お店にいたお客さんから、共同生活者として家賃を負担してもらう』ということになった。そのため、なるべくお客さんを引き止めることになった。これで家賃はなんとかなりそうだ。しかし、お客さんがたまると、新しいお客さんが来なくなる。狭い店に人がたくさんいるとフリーのお客さんは入りにくくなるからだ。商売はさておき、排他的な場所に文化は発生しないのだ。また新しい問題に悩まされるようだ。


8月31日(土曜日)

 8月も今日で終わり!...まだ暑いなあ、せめて夜だけでも涼しくなんないかなあ!やっぱり、いくら黒でも男のマニキュアって気持ち悪いなあ!来月の電気代、心配だア!


8月27日(火曜日)

 『ポイントカードはお持ちですか?』『いや、持ってないっす』『おつくりしましょうか?』『あー、いーすよ、そーいうの。いらないっすよ!』『ああ、はい、わかりました。そうしますと、...消費税が還元されませんが良いですか?』『いいっすよ』『そっすか。こんな店2度と来ないということっすね。...消費税が75%ですので17500円になります!』『...!!』『17500円です』『...ポイントカード作って下さいっすよ!』『カード発行手数料が5000円かかりますが』『...!ポイントカード要らないっす!これも買うのやめますっ』『そうですか、残念ですね。2003年ラブリー七味カレンダー欲しくないんだぁ』『買うっすよ!ポイントカードも作ってくださいっすよ!』


8月24日(土曜日)

 ああ、なんてことだ!こんなはずじゃなかったのにな...。


8月6日(火曜日)

『お願いです、買って下さい!売り上げが少ないと、店長にぶたれるんです!』とアイエミがお客さんに言う。『...家に帰れば病気のおじいちゃんがあたしの帰りを待っているんです。...くすりを、くすりを買ってあげないと...』すがるように泣く。ほとんどのお客さんは『そうかい、お嬢ちゃん、可哀想になぁ...、Tシャツを5,6枚買ってあげよう!』となる。...アイエミが高度な接客テクニックを身につけた。これで1級販売士の資格もとれるだろう。


8月3日(土曜日)

 昨日と一昨日はカミナリ。今日は花火。3日連続、七味さんは怯えて睡眠不足。...でもたくさん食べるよ。


8月1日(木曜日)

 履歴書提出して2週間、面接さえ受けることなくハロハロ不採用となった石川、『ちきしょう、放火してやる!』と怒っていた。石川が本気で怒ると、顔面が緑色になり、目は充血し、鼻が陥没して、口が裂け先の割れた舌が30センチくらいニョロニョロと飛び出し、巨大なしっぽが生えてきて、火を噴き、轟音と共に叫び、嵐を呼び、雷を落とすのである。今日の夜もそうだった。恐ろしい嵐が我孫子、柏を襲ったのである。


7月31日(水曜日)

 暑中見舞い申し上げます!毎日暑いですね。ビーチでスイカ割りとか山でキャンプとか、そんなことばかり想像しています。今週末には花火大会があり、我孫子も少しは賑わいそうです。缶ジュースより安くなった発泡酒の飲み過ぎに注意してください。それではみなさん、残りの夏を楽しみましょうね。


7月27日(土曜日)

 なんだろう?すごく大切なことを忘れているようで、気になってしょうがないんだ。なんだろう?いつもいつも脳の片隅でくすぶっているもの。とっても懐かしくて切ないもの。考えても無駄だからその部分を切り取って顕微鏡で観察してみたり、イオンクロマト法で元素分析してみたりと、物質的なさぐりいれてみてもNaが多いかな、という程度であってその正体はつかめない。『きっといつか思い出すさ』なんていつも後回しにされているんだよなあ。なんだっけ?てんちょにきくと、『そりゃつまり、あの日あの時のあの風景のおばけだよ』なんて言うんだ。なんだそりゃ!わけがわかんねえ。夏休みの土曜日で柏でお祭りだってことで、洋品店の前はいつもより人通りがなくて静かだ。もう最高!


7月23日(火曜日)

 『お祝の言葉も、気持ちもいらない。プレゼントはキャッシュで。振込先は...』『ウォシュレットが欲しい』『水遊びがしたい』『夏休みが欲しい』昨日25才の誕生日だったてんちょは、ずっとそんなことを言っていた。...かわいそうに。...


7月18日(木)

 大手セレクトショップ、ギャルショップ、大手古着屋と立続けに不採用となっている石川であるが、今日は原宿まで展示会に出かけたり、復活した弟子のアイエミに自分の接客技術を伝授したりと洋品店に貢献するのであった。えらい!ハロハロには採用されるのか?

アイエミ


7月4日(木)

 石川が大手古着屋の面接を受けた。時給700円、今の350倍なのだそうだ。『ウチで働くなら、他の店でのバイトは全てやめていただく』とその大手古着屋のシャチョーに言われたそうだ。ということは、...。とうとう別れの時が来た。『大きい古着屋さんでは遅刻した時、どすればいいんですかぁ?...やっぱり油性でメイクですかね?』...さようなら、石川恵子。2年6ヶ月、洋品店で学んだボケとツッコミを大手古着屋の販売に生かすんだぞ。達者でな!


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