店番日記(2001年4月〜6月)     スタッフご紹介

Back to Index

最新の日記 


6月29日(金曜日)

 あぢーあぢー、と言いながら、パンツ一丁のケイオーが来た。おそらくクルマの中でズボンを脱いできたと思われた。ケイオーは今回も501や517をあれこれ試着していた。それをじっと見ていた石川はケイオーがぽろっとさせた瞬間『お客さま、おキンタマがはみ出してございます』と言った。てんちょは石川に『合格。それで良いのだ』と褒めた。ケイオーは気にしないで試着を続け、ちょっと変わった501とTシャツを買い、パンツ一丁のまま帰った。合格?(関連事項5月12日)

 『きょうはAVカントクのりゅうさんの誕生日ですね』とてんちょに言ったら、『あいつの話はするな!』と怒鳴られた。


6月26日(火曜日)

 今日はホントに暑かった。石川は店に来るなり靴やTシャツを脱ぎスカートをぱたぱたして、『おいおい、また遅刻か?...』と近付いたてんちょに向かって『うぜえな。暑苦しいンだよっ!あっち行けよ!』と怒鳴りちらした。てんちょはシュンとして、しばらくの間試着室のすみで背を向けたままじっと体育座りをしていた。


6月15日(金曜日)

 雨が続き気温が低く湿度が高い。七味さんが足を濡らして帰ってくる。そして床や商品の上に足跡をつける。なんとかってバンドのベーシストのモトまつむらがばあちゃんにもらったというジッポを見せびらかしに来た。LVのすすむくんがさなえさんのTシャツと自分のTシャツを取りに来た。

 雨が降っても虫が出てくる。とくに入り口付近は虫でいっぱいになる。しかし、てんちょが退治に行くと、なぜか虫達はどこかへ消えてしまう。石川が行くと、どこからかどっと群がってくる。不思議な現象だ。以前、これは虫の間で『黄色いメガネはヘナチョコだ』という情報が伝わっているのではないか、ということになり、試しに石川がてんちょの黒いメガネを掛けて、虫でいっぱいの入り口に立ってみたことがある。...結果は、...。


6月3日(日曜日)

 柏にまた大きな古着屋ができた。大手F**系列の店だ。これでまた、小さくても個性的で頑張っている店が苦しくなる。もちろん我孫子洋品店は負けない!だからみんな買って。応援してね!

 あっちゃん、あいえみ、フリスビー出版のふたり、こにしきさん、ちゃんと接客できなかったけどオレンジのワークシャツ買ったカップル、ラブボのまいこちゃん、どうもありがとう!


5月29日(火曜日)

 石川が今日も遅刻した。寝坊したにも関わらず、朝のシャワーを浴び、カフェオレにクロワッサンという優雅な朝食を採り、さらに『ゆでたまごも食べたかった』と言っていた。そこで、『お前をたまごにしてゆでてやる』ということになったのである。


5月28日(月曜日)

 大事な日だったのに、石川が遅刻した。罰として『おめでたいメイク』の刑に処された。しかし、石川は『おめでたいメイク』を喜んでいた。『このメイクおいしいですよね。ちょーうける』と外に出て通行人に見せびらかしていたのである。偶然居合わせたイトッチの彼女は羨ましそうに石川を見ていた。


5月27日(日曜日)

 今日も雨。雨が続くと石川も長靴を履き続ける。『その長靴、かなり臭いんだろうな』ときいたら、石川が『嗅いでみます?』というので、てんちょが石川の長靴に顔を突っ込んだ。...そして、そのまま気を失った。...目を醒ましてからしばらくラリッていたが『いやあ、トリップできたな。...しかし、コレは素晴らしい。新しいドラッグとしていけるんじゃないか?まだ合法だし...』マジックマッシュの非合法化もあり、アングラ雑貨業界は新しいドラッグ商品を探している。ドラッグストアのマツキヨには置いていないが、ヒット商品になればアビヨも安泰だ。来月『石川の長靴エキス』が発売される。頭の悪いジャンキー、大集合!


5月25日(金曜日)

 久し振りに晴れたので、てんちょは染色、七味さんはすずめ狩り、石川は日光浴。石川の新弟子のアイエミや弟分のdeグッチが来たり、ザキミナやタロマルが来たりでかなり賑やかであった。てんちょはタロマルのセーラー服をこっそり着ていた。


5月24日(木曜日)

 雨、3日目。...


5月23日(水曜日)

 てんちょの代理で展示会にいった。ひさびさの表参道は雨なのに人でいっぱいであった。


5月21日(土曜日)

 元美容師のいずみ(G)が石川の頭にパーマをかけた。お客さんの反応も上々でほとんどのお客さんは『かわいいですね』とおせじを言うのであった。しかし、...


5月19日(土曜日)

 ときどきポイントカードを拒否するお客さんがいる。『ポイントカードはお作りしますか?』『いや、結構です』しかし、ポイントカードは無いよりあった方が明らかにお得なのだから、当店ではしつこく勧める事にしている。『ポイントをためるとペアでハワイが当たりますよ』『ええっ!マジっすか?』『はい、クルマも当たります。ちなみに前回はベンツでした』『...じゃあ、作ってもらおうかなあ...』大抵のお客さんはこんな感じでカードを作る事になるのだ。『かしこまりました』とカードをつくりながら『かわいい女の子も当たります。黄色いメガネの...』と一言付け加えた場合、『じゃあ、いらない!』というお客さんもいる。『全国の百貨店やコンビニでお使いいただけます』とか『柏のソロというお店では7割引きでお買い物できます』などという場合も有るが、何故か信じてもらえ無い。


5月18日(金曜日)

 昨日は開店前からお客さんが並び、めちゃくちゃ忙しく、大繁盛であった。...今日は天気も良かったにも関わらず、お客さんが少なく、暑かったけど、湿度が低く風がさわやかで、ひまだったので、てんちょは石川を相手にボクシングの練習をしていた。


5月14日(月曜日)

 トッツィーとカリコメが来た。カリコメは石川にむかって『おめえは雑巾と布巾を区別しないで使うようなヤツだ。なあ、そーだろ、おい、こら、黄色いメガネ。そーだろ?』などといちゃもんをつけ、さらに『パリッと餃子焼けるかこのやろう』とワケのわからない事を言いつつもTシャツを買って帰ったのである。石川は特に気にもしていないようであった。トッツィーは相変わらずトッツィーなのである。さすが。

 原宿で美容師をしているAMくんが久々に来た。有名なお店で働いているらしくミュージシャンやタレントのお客さんの話をしていたが、てんちょには誰が誰だかさっぱりわからず話についていけなかったようだ。今、原宿ではパンク系の人たちによる『ヤンキー狩り』というものがあるらしく興味深かった。

 石川が七味さんの事を『くさい!』と言った。かなり悔しかったようで、てんちょは石川に味噌を塗り、『そう言うおまえも味噌くさいぞ!』と、石川のケツを蹴った。あしたは休みだ...


5月13日(日曜日)

 今日はさわやかに晴れ、しかし水は冷たく、でも日曜日だから人通りが少なく平和で、お客さんも少なく、もちろん売上もなく、だけどまあべつにそんなことどーでも良く思えるような、そんな、一日であり、七味さんは外で遊んでばかりで、アゲハチョウやスズメを本能の赴くままに狩っていたのだ。

 元美容師のいずみ(G)が来て、『水餃子作るけど、店長にはたねない。だってぴょうは、ぴねんぴ、なからね。うちにぴちゃあなめ』などと相変わらずわけのわからない言語を用い、石川と何ごとかを語り合っていた。ふたりの会話は第三者にはとうてい理解できるモノではなかった。


5月12日(土曜日)

 ときどき狭い試着室を嫌ってレディスコーナーでパンツ一丁になって試着をする男性客がいる。今日もそんなお客さんがいたのだが、石川は何を思ったのかそのお客さんにむかって『お客さま、キンタ*がはみだしてますよ』と注意した。しかしそれは、お店の商品とは関係ないことだ。つまり、店員が注意するような事では無い。お客さん自身の身だしなみの問題だ。たとえキン*マがはみでていても、店員ごときが声に出して言うことでは無いのだ。...当然、注意を受けたお客さんはどうしていいのかと戸惑っていた。変な空気が店内を満たした。...てんちょが石川を叱った。『石川さん、お客さまに向かって何てことをを言うのだ。キ*タマではない。おキ*タマと言いなさい。接客業の常識です!』...うーん、うーん、そーゆーことなのかあ?(文中の不適切な表現はネット管理者により削除しました)


5月11日(金曜日)

 夜、ヒョウが降った。七味さんがダーッと物陰に頭だけ隠し、ブルブル震えている。たしか去年も大きなヒョウが降ったが、今年のは少し小ぶりであった。雨宿りに店の軒下にはいったサラリーマンのおじさんは頭に穴が開いていたが、本人は気付いていないようであった。


5月10日(木曜日)

 石川の仕事の態度が悪いので、周波数を調整することになった。てんちょは石川の頭をドリルで穴を開け、ドライバーを差し込み微調整をした。『これで遅刻もおねしょもなくなるし、日本語も理解できるはずだ』...調整が終わった石川はしばらく『んがー、ぴいー』とモデムのキャリア音のような声を出していたが、やがて『いらっさいまひー』と発声し、通常の業務に戻ったのである。


5月9日(水曜日)

 夜、コートを着た重い表情のお客さんがてんちょに言った。『この頃ぬいぐるみの帽子を被りませんね。...どうしました?』てんちょはぎくっとして『...あ、...あれはぬいぐるみのぼうしではありませんよ』『それじゃ一体なんですか?』『あれは動物そのものです』『ほほう、あなたは動物を被るのですね?』『ええ、よく被ります』『レッサーパンダはどうです?』『一度だけ被ったことがありますが、髪をむしるのでやめました』『...そうですか。インド象はどうですか?』『もちろん挑戦しました、しかし重すぎてダメです。最近はホワイトタイガーの子供をときどき被るだけです』『...ああ、そうですか。...わかりました。...いやあ、参考になりましたよ。ありがとう。じゃあ、失敬』コートのお客さんは明るいさっぱりした表情を見せ、スキップをしながら店を出ていったのである。


5/05(土曜日)

 5月らしく爽やかな風が吹き、連休中は懐かしいお客さんがたくさん来た。ひさびさのまゆちゃんはコースケくんと一緒に来て、就職後の初給料でまとめ買いをしていった。家が遠いのでめったに来れないが、月に一度給料日あとには必ず買い物に来ると宣言した。学生の時のように値切ろうとしなかった。5ポイント。


5/02(水曜日)

 この頃の寒さにはホントにむかつくのである。七味さんは外に出ないで一日中丸くなっている。てんちょは火鉢で餅を焼いている。石川は冷たいアイスクリームを食べている。(やっぱりばかだ!)明日こそ、暖かくなってほしい。


4/29(日曜日)

 今日も石川が遅刻したために、てんちょはまた飯ぬきになった。ざまあみろ。


4/25(水曜日)

 お店の移転計画が持ち上がってきた。『開店して5年にもなるのに未だに地元の客が増えない。両隣りがおやじの店だし街全体の雰囲気から孤立している。駅から離れすぎている。駅前自体が寂れている』などが移転の理由である。『どこに移転するんですか?都内ですか?柏ですか?』と、てんちょに聞いてみた。『どこか暖かいところ...』とてんちょは答えた。


4/20(金曜日)

 石川とでぐちくんが腹話術のネタを練習していた。ふたりとも下手くそだったのでてんちょが指導した。


4月15日(日)

 七味さんが回復した。まだ完全ではないけれども、トカゲを捕まえてきたり、てんちょといつもの『おさかなごっこ』をしたりしていた。就職活動中にお見舞いに来てくれたコニシキさん、ススム君コピー1号、七味ちゃん募金どうもありがとう。

 Tシャツのプリントや染色、洗濯、古着のセレクトでてんちょは忙しそうにしている。しかし、忙しいのはみんな同じだし、世の中には息つく暇も無いほど多忙の人たちが文句も言わず働いているのだから『うるせーな、忙しいんだよっ、けえれ!』と、お客さんに向かって言うのはどうかと思う。


4月10日(火) 

 七味さんが病気になった。朝からなみだ目で元気が無くてぐったりしていた。てんちょは石川が来るとすぐに七味さんをいつもの愛病院へ連れていった。ウィルス性の感染症。放っておけば死んでしまう重病なのである。まだ初期症状の段階だからなんとも言えない...。松崎しげる似の先生はそう診断した。心配で胸が痛い。つらそうな七味さん見ると涙が出てくる。七味ちゃん募金をしてくれたお客さんに感謝。ドンキー田中さん、キクチさん、デグチくん、タナユウ、のんちゃん。どうもありがとう!


4/1(日)

 雪なんか降りやがったが、今日は本格的な春の予感なのである。

 ...朝のジョギング。暑くなったのでジャージを脱いでベンチで休んでいたら、風にジャージを飛ばされてしまった。ジャージは手賀沼まで飛んでいき水中に沈んでしまった。すると、そこから突然ぶくぶくと泡がたち、ロン毛パツキンのおじいさんが顔を出したのだ。水を噴きながら『...ぷーっ、今おまえが落としたのは金のアディダスか?銀のプーマか?それとも売れ残りでボロボロの中学生ジャージみたいなやつか?ぷーっぷるぷる』鼻水も垂らしている。ぼくが落としたのは確かにボロボロのジャージなのである。しかし、ぼくは嘘をついた。『はい、ぼくが落としたのは、金のアディダスでございます』するとおじいさんは『はっはっはっ。ヒトはヒトである前に動物以上に人間的な動物なのだ!』とワケのわからないことを言い沼の中に沈んだ。...ばくは、おじいさんが金のアディダスを持って再び現れることをひそかに期待していた。だが、残された波紋が消えるころには、そんな期待も失っていた。じじいは沼の奥で一度だけ頭を出したが(おそらく息継ぎのためだと思われる)その後は2度と姿を見せることはなかった。...ジャージを奪われた!そうだ、ぼくはジャージを盗まれたのだ。...『手賀沼のカッパはジャージと女の足首が好きだ』という伝説を聞いたことがある。

 ...そんな感じで本格的な春と恋の予感なのである。


GO TO INDEX

Abiko-Yohinten(C)1996.1999.2001.

All Rights Reserved.