やまもとの日記2003

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12月26日(土曜日)







やったぁ!!!



きのうのクリスマスの売り上げ、




なんと 







さいこー!!!








すごいすごい








だってね




だってさぁ




なんとなんと







うりあげ 













ぜっろ えーん!!












ゼロゼロえーん!













\00000000\














さいこー!













いえーい!










すーっきり!














すきすき








なんでって?

うふっ

このきもち
みんなにもわけてあげるね


っていうか

わけてあげたい!

きいてきいてっ

だってね

クリスマスイヴのひにね

イズミちゃんがね

きよしこのよる

ひいてくれたんだよぉぉ

おみせのなかで

そいでね

いずみちゃんとの

やくそく

まもれたから



がーん

そーかー


やっとわかったよ

このみせで

うっているもの

それはね.....



それはね......



It's a.......















しちみちゃんは

きょうも

かわいいよ


12月23日(火曜日)

『絶対はないよ』が口癖のお客さん。『絶対』が口癖のてんちょ。やっぱりきた。我慢していたけど、とうとうきた....対決の時。

『絶対はない!ということはないよ。...だって、無いものにどうして名前があるの?絶対って言葉があるの?』
『.....それは、...詭弁だよ?』
『キベンという難しい言葉はよく知らないけどさ、でもね、君は、絶対はないって思ってるんだよね?』
『そうだよ!』
『絶対?』
『.......!』

 そうだよね。『絶対』はどんなに語数少ない辞書にも載ってるものね!

『恥ずかしがることないよ、お客さん。ほとんどの人は、そうかもしれない、絶対はない、って思ってるかもしれないよ。僕だってそう思っていた時あるよ。あたりまえのことを知らなかったよ。でも、僕ならそれはうれしいことだよ。気持ちいいことだよ。だって、今知ったことで、誰かにおしえてあげられるよ。いいことだよ、だってそれは大切なことだよ。だって、言葉の意味しらなければホントに言いたい事も伝わらないと思うよ!間違った観念持っちゃうよ!「大人」とか「子供」とかも、そんな、ひとつの言葉に置き換えちゃいけないんんじゃないかなぁ、僕はそう思うよ...』

 絶対温度。『この温度にしようってみんなで決めたおんど』絶対政治。『ひとりの人が誰にも相談しないで、決める政治』あれ、絶対ってどこにもありそうだな。絶対そう思う。絶対くるさ。絶対信じる。そうか、そうか。絶対やるよ、やってみせるよ。今日は絶対そうしよう!意志のことをいうんだな。ああ、なぁんだ、どこにもあるじゃん!自分との約束のことなんだな。

 よし、今年は絶対最高のクリスマスにしよう!絶対そうしよう!


12月17日(木曜日)

 このところは星がきれいでうれしいぁ!これならクリスマスのイルミネーションなんていらないな!どっかの金はかけましたって感じのイルミネーションなんて特に見たくないなぁ!....イルミネーションなら洋品店が一番だ!なにしろカネかけてないもんね。でも星空には負けちゃうけどさ。今日の店の音楽は、昨夜未明てんちょ一味がお世話になったらしい警察の方々への敬意と同情と憎悪と軽蔑を表してPOLICEだったよ。わけわかんないね...。


12月11日(木曜日)

雨だなぁ。

冬に雨は似合わない。

乾いてるのに、...乾いてるから濡れちゃうなぁ。



昨日はあんなに...。




一雨ごとに景色が変わる。

あんまり変わっちゃうのも、怖いんだよ。





どうして いつも

太陽、月、星

 それから 

雨、風、虹

いちばん ふるいものばかりが

どうして いつも 

こんなに

いちばん あたらしいのだろう


12月10日(水曜日)

 晴れたなぁ。

夜はくっきり満月だぁ。

星もいっぱい。

寒いけどなんだかあったかいなぁ。

まあ、きみ、そんなブーツ脱いで、

空見てごらん。リラックス...。

...ほらほら、

.....なんかいいでしょ?


12月6日(土曜日)

 昨日は店番をよっぺとひさえにまかせて、てんちょと一緒に原宿でやっているCA4LAの'04春物展示会に行ってきました。てんちょとふたりで原宿に出かけるということがうれしくて、僕はとてもウキウキなのでした。二人分の交通費を考えると車で行った方が安くすむということで、てんちょの軽トラで行きました。原宿まで片道3時間、走行距離は45kmでした。腰が痛いです。明治通りの駐車場に軽トラをとめたのですが、回りはみんな外車やオシャレな車だったので僕はちょっと恥ずかしかったです。冷たい小雨のぱらつく中、展示会場まで走りました。帽子はかわいいのがたくさんありました。CA4LAのかっこいいおにいさんが僕にコーヒーを出してくれました。僕は緊張していて、一口飲んでむせてしまい、ぶぅわぁーっっとコーヒーを吹き出し、どっかのショップのエライ人にかけてしまいました。てんちょは『あーすいません、すいません.....』とその偉いヒトにペコペコ謝り、僕に『ばか!』といいました。偉いヒトは舌打ちをして僕らに背を向け回りのヒトたちに『いやぁ、まいったよ』などといって笑いあっていました。CA4LAのスタッフのみなさんはとてもやさしくて『気にしないで』って何度も言ってくれました。でも僕たちはなんだかそこにいるのが恥ずかしくなって外に出ました。『帰ろ....』てんちょがぽつりと言いました。ホントはこのあと泥棒日記やメガネのロイドなんかにも寄る予定でしたが、僕らは黙って足早に駐車場に向かいました。雨がさらに冷たく感じました。駐車場の入り口から見ると、僕たちの軽トラはあまりにもみすぼらしくみえました。軽トラまで歩きながら、てんちょは他の車、黒塗りのベンツや銀のジャガー、白のシボレーなどをことごとく蹴っていました。そして軽トラに乗り込むと『やっぱりオレの軽トラが一番かわいいなぁ...』と言いました。エンジンが冷えきっていたので暖気運転をしていると、さっき僕がコーヒーをかけてしまったあの偉いヒトの一団が駐車場に入ってくるのが見えました。彼らはてんちょが蹴ったピカピカのBMWに乗り込みすぐに駐車場から出ていきました。...帰り道はルートを変えて最高裁判所や二重橋を通っていきました。途中、浅草でデンキブランとオムライスを食べたので僕は最後までゴキゲンなのでした。....店にもどると、よっぺが僕の代わりに天井から足を伸ばしていました。


12月4日(黙曜日)

『天気良いから散歩でもしてきなさい』てんちょが僕に言った。
『え?いいんですか?営業中なのに』
『ああ、いいんだよ。...外は気持ちイイからね。さ、いっといで!』
....今日のてんちょはいつになくやさしくて気持ち悪い。...それでも僕は、
『じゃ、お言葉に甘えて』と散歩にでることにした。

 外は確かにあったかくて気持ち良かった。僕は利根川の土手まで歩き、コンクリートの高い塔に登り、12月の風景を眺めた。空はインディゴブルーとアッシュグレーをかけ合わせたような色で、蒼天とは云わないだろうけど、まあ、これが冬の空。太陽はちょっと照れた感じで光っている。12月の空。360度の空の底にはグレーと濃紺の雲が絡まり複雑なグラデーションを見せている。東の空にはオフホワイトの月が控えめに出ている。こういう昼間の月ってなんていうんだっけ?薄くスライスしたダイコンをペタって張り付けたような月。ダイコンの月、なんか主婦的な表現だなぁ....。夕暮れまで塔の上にいた。久々に見たからかもしれないけど今日の夕暮れはきれいだったな。なんだか感心した。夕暮れに感心したというよりも、夕暮れの風景を綺麗だと思った自分に安心したのかも....。
...暗くなってきて塔を降りた。帰り道、すれ違う人たちの表情がみんな明るく見えた。....12月って一番淋しい月。一番うかれてしまう月。なんだかはしゃぎたくなっちゃうんだけど、なんだかさみしい。浮かれちゃうんだけど同時に不安。そんな月。不安だから浮かれたいのか。寂しいからはしゃぎたいのか。浮かれるから不安なのか。はしゃいじゃうから寂しいのか。逆説っぽいから言葉は循環する。...師走。ふと、師走の語源はなんだろうって考えた。師が走る。『師』は僕にとってはてんちょだから、てんちょが走る?金策に走る?また『2つ有るから売ってもいい臓器』を売る?急に心配になり、いそいで洋品店に戻った。
 店の中にはお客さんはいなかった。ただ、てんちょが七味さんをダッコしてなにやら話し掛けていた。いつものぼくの場所には誰もいなかった。ほっとした。...
『僕もダッコして下さいよ!』気付いたらてんちょにそう言っていた。....


11月29日(土曜日)

 この頃よく聞く話。柏で儲かっている店の話。@知り合いの、このところ景気の好い古着屋さん。支店を出すそうだ。@...3店鋪も経営してるアジアな店。経営者は若いのに。@『店長もいっぱい儲けてお店大きくして、僕を雇って下さいよ』ってM山くん。『柏進出しないんですか?』ってY崎くん。@残念ながら、洋品店のてんちょの経営能力はひどい。ビジネスセンス?商才?...ないない!...だからね、この店大きくなんないよ。勝ち組だとか負け組だとか、そんな価値観、てんちょには無いよ。悪いけど。


11月21日(金曜日)

 一昨日からの雨もあがり、日中よく晴れて暑いくらいだった。七味さんも外でイチョウの葉っぱやサザンカなんかと遊んでいる。

 いつも季節の変わり目に来てはまとめ買いするお客さんがふたり同時に来店。そのため急きょ『まとめ買い大会』が開催され、優勝者には賞金として百万円が贈られた。こういうこともあるのだから、みんな洋品店でまとめ買いしたほうがいいよ!


11月17日(月曜日)

 今日は冷たい風が吹いたけど、すっきり晴れたし、空は星でいっぱいだったね。@夏から秋、秋から冬になっていくこの感じがけっこう僕は好きなんだけど、今年は夏が少なかったから、その分ちょっと半減。@8月の酷暑のおかげで史上最高の出来だそうで、ボジョレーヌーボー解禁もうすぐ。そんな季節。@昔の友達が結婚したんですよ。って、お客さんのMさん。『昔のともだち』って言葉はなんか淋しいね。@キミもいつかきっとどこかで僕のことを『昔のともだち』って呼ぶのだろうか.....?


11月10日(月曜日)

 今日もまた冷たい雨が降る。...この雨も数年前には手賀沼で腐っていた水なのかもしれないね。汚れた街の空気を綺麗に洗って、また手賀沼に流れていくのかな。.....昨日は選挙があった。国会議員と市議会議員。今回の選挙は棄権。今の僕が国政や市政に全く興味が無いってわけじゃないんだよ。確かに数年前はもっと期待してたけど。わかるでしょ?もう待ちくたびれたんだよ。政治には興味あるけど政治家にはうんざりなんだよ。もう国や市の政治家に期待したく無いんだ。もう政治家とやらが信用できないし、嫌いなんだよ。やっぱり。.........政治家なんてみんな雨に流されてしまえ!そう思うよ!今日の冷たい雨でみんな流されちゃえ!ついでに目障りな近所の権力者や土地持ちの成り金野郎もそいつらに媚びるやつらもみんなみんな流されてしまえ!ってね。


10月28日(火曜日)

 冷たい雨が降る。こんな日は当然のようにお客さんは来ない。ひさしぶりに七味さんとおさかなごっこをしていたてんちょはそれに飽きると今度は新しい遊び『うつぶせヒザぎっちょんごっこ』を始めた。その遊びがどう見ても楽しいとは思えなかったので『それ、たのしいですか?』ってきいてみた。『ばか、楽しいわけ無いじゃないか!』『えっ!楽しくないんですか?』『この遊びは苦しいのだ!見てわかるだろ!』たしかに、見ていてもその苦しさは伝わってくる。『むしろ苦しくない遊びとは遊びではないのだ』.....理解できない!やっぱり僕にはこの人を理解できない!......しかし、七味さんまでてんちょと一緒に『うつぶせヒザぎっちょんごっこ』を苦しんでいた。......見ているのはつらい。でも、......ぼくもやりたくなってしまった。ふしぎなあそび。


10月14日(火曜日)

 負けず嫌いというのは良いことだと思う。だって、負けたくないから努力するでしょ?とても前向きな性格だと思うわけ。負けたくないってのがエネルギーの元になるわけじゃん。生活に張りが出るよね。元気で充実した日常を持てる。そうすると回りの人たちも励まされて元気になる。うん、良いコトだらけだ!

 そんな負けず嫌いのふたりがプライドを賭けて挑戦した。ヨッペとひさえの挑戦!


10月10日(金曜日)

 夜。...寒くなってきた。そろそろ暖炉に火をいれよう。仕事をする。仕事をする。自分の仕事をする。ただそれだけ。集中しよう。集中しよう。....ただね、.....お客さんが来ない。.....全然来ない。.....って思っていたら、実はたくさん来ているのを発見!お客さんたち、みんな手のひらサイズで小さかった。だから見えなかったのだ。『なあんだ!』『なあんだ!』『やっぱりおおきいや!』がっかりして口々にそういうお客さんたち。ごめんよ。ウチの店、そんな小さいサイズの服は置いて無いんだよ。ピンクの髪のお客さん、トロールみたい。『ぼくたち、はだかなんだよ。何か服が欲しいんだよ。寒いからさ....』かわいそうに。かわいそう....。みなさんの服はたぶんどこにも売って無いよ。かわいそうに。.......『君たちのためにあったかい服を作ってあげよう!』てんちょがそう言った。『ほんと?いいの?』『ああ、いいさ、でもね、たいしたもんじゃないよ』『うん、いいんだよ、なんでも。今よりあったかければさ』てんちょは店の古着を解体し、布切れに穴を開けただけのポンチョを人数分作った。『わーい。あったかいよ!ありがとう!』手のひらサイズのお客さんたちは喜んで帰って行った。売り上げにはならないが、いい仕事をしたと思った。


10月8日(水曜日)

『王手飛車取り』なんてやられちゃったら、僕は、王より飛車を生かす。王様だって『わしのことはよい。...飛車よ、逃げるが良い。おまえは若く身軽で強いのだ!おまえが民を守るのじゃ!』ってなこと言うんだよ。良い王様なんだ、僕の頭の中ではね。だから僕はゲームに負ける。『王手飛車取り』なんてやられたら、飛車が逃げる。だから、負ける。正当な負け方なのだ!


10月5日(日曜日)

 ぐっと涼しくなって、どうやらそこそこ忙しいようだ。週末はうさぎさんチームがあったかいものを買っていった。


9月28日(日曜日)

 『てんちょ、見て下さいよ!』店に来るなり石川がてんちょに言った。『何を見ろと言うのかね?』『ネタですよ。新しいネタです!』『ほう、それは楽しみだな。どれどれ、やってみなさい』『いいですか、よーく見てて下さいよ!』


9月23日(火曜日)

 国民の休日らしく人通りも少なくもちろんお客さんも来ない。てんちょは七味さんの棚で寝ている。七味さんはレジのパソコンでゲームしている。静かな夜。僕は下に降りて業界紙に目を通すことにした。ニューヨークコレクション。今年も無事終わったようだ。....人気ブランドのビジネス戦略、原宿や代官山の若者の購買心理、大手小売業の今秋婦人ジーンズ、......さして興味ある記事も無く、物思いにふける。閑日ゆえの屈託。今年はこんな日が多い。やだなぁ.....


9月22日(月曜日)

 台風が空のモヤモヤを連れ去ってくれたためか、今夜は星がよく見える。ひとつだけ大きく目立ってるのは火星かな。なんだか威張ってるようだ。火星はMars、戦いの神!.......いつのまにか月は笑ってる。寒いなあ。温度計みたら12℃。湿度40%!冬みたい。秋物が不安。売れるかな。どうだろう?


9月17日(水曜日)

ウルトラマンの片目みたいな月。....こわい。


9月7日(日曜日)

 ついでに花火をしてみた。てんちょを誘ったら、花火は痛いからイヤだ!って断わられた。で結局、手賀沼公園でひとりで花火をしたんだ。ドラゴン、ロケット、ナイアガラ、打ち上げ20連発........わーいわーい、たのしいなっ!きれいだなっ!線香花火、わーい.......。

...思った通り、やんなきゃ良かった....。


9月6日(土曜日)

 なにが残暑だ!ばかぁ!いまごろ暑くなんじゃねえよ!売れ残ったタンクやらノースリTどーしてくれんだよ!いまさら売れねエだろうが!(やり場のない怒り)......しかし夜になったら秋らしい涼しい風。ちょっと寂しい風。ちょっとおセンチ。寂しいか?人肌恋しい?孤独ってヤツ?.....いまさらながら人は孤独、っていうか全ての生き物は個体であり、ある意味集合体だしね。恋人とか配偶者なんかいたにしてもそれなりに孤独感はあるのだよ。恋するほどに孤独を味わうものだしね。......ある時孤独を感じるし、ある時孤独でないコトを感じる。うん、相対の孤独。ん?孤独の反意語は何だろう?ごほごほ。ちょっと鼻水。どんなにたくさんの友だちに囲まれても疎外感がある場合もあるし、たくさん人が集まるところほど孤独を感じる時が多いし、なんなんだろうね?その感じ。.....おいてきぼりくった感じ。冷蔵庫のひなびたナスひとつ。忘れられた悲しい秋ナス、春に発見される。ってな感じ?ちがうか...。...あれれ!なんでこんな話してんだろ....。今日の夜のお客さん。『友だちが描いた絵なんすよ』って見せてくれた。その絵のなんとすごいこと。孤独の深さ、静けさ、その底に含まれる優しさ。ボールペンや鉛筆で描かれたその絵、絶対に金にならない。絶対に売れないだろうな。....そのお客さん、『友だち』が現実に存在するかどうか、それが彼女の内なるものなのかどうかはさておき、なぜに僕らに見せてくれたのか?.....その絵には人間の影が全く無い。生命を微塵も感じさせない、しかしその絵の作者の内面を否応なく想像させるのだ。........観なきゃよかったよ。........ああ、さんま食べたい!......


8月26日(火曜日)

夕立ち。

カミナリ。

雨と光と音にまぎれて巨大な電気クラゲが降ってきたのだ!


8月24日(日曜日)

暑い暑い。心地よい暑さ。いつまでつづくかな。

懐かしい、...アロエさんが来たんだ!


8月16日(土曜日)

 今日も雨。...明日もあさってもきっと雨なんだろうね!.....これほど雨が続くともう、うんざりというより、なおざりになる。もうどうでもいいやって気になるよ。ずぅーと降ってりゃいいじゃん!って感じ。.....

 雨が続くと指の間に水掻きが生えてくる人ってよくいるよね?...夕刻、ずぶ濡れになって入ってきたお客さんはまさにそういうタイプの人間だったんだ。
 そのお客さん、店に入るといきなり両手をパタパタしたんだよ。まるで水掻きを誇示するかのようにね。そしたらてんちょが『お客さん、....僕もそうなんですよ!』って、うれしそうに両手をパタパタさせたんだ。でね、てんちょの手を見たら、指の間にカッパみたいな水掻きが生えてた!ショック!知らなかった、てんちょに水掻きが生えてたなんて!
『そうでしたか!....いやあ、なんかうれしいですね!』って、そのお客さんニコニコしてまた両手をパタパタさせた。...パタパタ、...パタパタって、ふたりでやってて、なんか不思議というより不気味なコミュニケーション。その後もふたりは高校生の放課後のおしゃべりみたいにいつまでもパタパタしてたんだ。...うん、きもい。もちろん、今日は商売にならなかった。

 だから、やっぱり晴れて欲しい...


8月14日(木曜日)

 梅雨が明けたと思ったらもう秋雨前線。欧州では記録的な猛暑だという。

 ....小惑星433に住む友人からメールが届いた。『やあ、このあいだは音をありがとう。少し濡れていたけどうれしかったよ。とても励みになったんだ。いま僕の星では大変なことになってるよ。風がちっとも吹かないんだ。だからすごく淋しくてやりきれない。アルマジロの王様も風が吹かなくて背中が痒いって怒ってる!誰のせいでもないのにね。みんなイライラしてるんだ。とにかく早く風が吹いて欲しいよ。地球の方はどうだい?相変わらずゴホゴホしてるのかな?またそのうち遊びに行くよ』

 生態系破壊。異常気象?どの惑星もたいへんですな。おっと、他人事ではないのだ。浸水の処理も終わり小回りが効く洋品店は秋物にシフトチェンジ!


8月5日(火曜日)

集中豪雨で洪水だ!


8月3日(日曜日)

 やったぁ!夏っぽいぃ♪来たね来たねやっと来たね!夏だぁ♪♪暑い暑い、暑いけど、....いまさらって感じもある。もう夏物終わりだよ!....神様のばか!
 でもまあ、あつい夏が来てくれただけでも、感謝感謝!せっかくだから、オリTいっぱい売れてくれないかな......


7月27日(土用丑)

 今日はまるで5月の陽気であった。ひさしぶりに爽やかに晴れたのだ。暑くもなく、適温。からっとして、ほんとに爽やかにはれたのだ。僕は今年初めて蝉の鳴き声を聞いた。七味さんとてんちょは終日日向でごろごろしていた。洋品店の前の通りは人通りが少なく平和で静かなのだ。しかし、懐かしいお客さんがたくさん訪れ、洋品店は大盛況なのであった。柏祭りなんかどうでもいいけど(お祭り、僕は大嫌いです)人がどこか賑やかな所に流れてくれると、なんか嬉しい。明日、てんちょが仕入れに行く。イイもの仕入れてきてね!


7月77日(木曜日)

夏は本当にくるのだろうか?

セールだって?...

うなぎ食べる気もしない!


6月19日(木曜日)

昨日発見した不思議な穴!


6月18日(水曜日)

 蒸し暑い日々が続く。体調が悪い。きのうは休みだったのでてんちょと朝まで飲んで、....酒買う金ないからエタノール飲んだりガソリン飲んだりで、今日はさすがに最悪の体調。それでも開店前の掃除はしっかりやるのだ。

 掃除機をかけていたら、ウィンドウの下の壁にグレープフルーツほどの大きさの穴を発見した。穴の中は真っ暗で何も見えない。おかしいな、壁の向こうは外なのに。....穴の中には巨大な空間が在るかのように思われた。
『手を突っ込んでみたらどうすか?』...声の方を見ると、いつのまにか石川が来ていた。
『今日はやけに早いね』
『はい、昨日は夜遊びしなかったんですぅ。それより、その穴すごいっすね。手ぇ入れてみてくださいよ』
『僕はイヤだね。キミがやったら?』
『いいっすよ』と石川がその穴に手を突っ込んだ。
 なんて深い穴だろう!石川の腕はスルスルと肩まで入っていったのだ。
『何かあるかい?』
『何も無いです!手に触る物、何も無いっす!』
 ....なんてことだ!穴の中はまるで宇宙のように何も無く、無限に拡がっているようなのだ!こんな小さな店にそんな不思議な穴があるなんて!...
『いいかい?この穴のことはてんちょには言っちゃダメだぞ』と僕は石川に言った。
『えー、なんでですか?』
『今てんちょを悩ませたくないんだよ。対処法が見つかるまでだまっててくれないか?』
『ええ、わかりました、けど...、この穴、どーするんですか?』
『それはこれから考える。まず、この穴のできた原因や性質を調べるんだよ。それからどうするべきか考える。このまま放置できないだろ?お店として営業ができないじゃないか』
『はあ.....』
 とその時、奥からゴホゴホとてんちょの咳き込む声が聞こえた。すると石川は大声で
『てんちょ大変です!お店の壁にアナが.....』などと言いかけたので、後頭部をおもいきり殴り窘めた。

 てんちょはやはり昨日のガソリンが効いたのか、『胸を掻きむしられているようなんだ』などと体調の悪さを一通り説明してから『あとは頼むぞ』と言い残し這いずるように奥に消えた。

 開店時間になり、ヨシコさんも来て、穴のことを話し、『とりあえず今日はガムテープで塞いでおこう』ということになった。...今日は一日その穴のことで頭がいっぱいになってしまった。


6月8日(日曜日)

特急電車が通り過ぎるよ。...ねえ!


6月6日(金曜日)

 やばいなあ。もう6月なんだよなあ。なんとかしなきゃって思ってるうちにあしたが来て、真夏になって秋がきて冬になり、一年が経ち、十年が過ぎ、一生を終えるんだ。焦ってもしょうがないけどさ、でも、ただ待っていてもラチがあかないよ。いつかきっと決着の時がくるんだなってわかっていても、不埒な日常が慣性の法則のようにだらだらとまとわりついてくるわけさ。喝!...高校生のお客さんの一言でちょっとわかったよ。....まだ、まにあうかもしれない。


5月26(月曜日)

 とてもここでは書けないような下品なうたをてんちょが歌っている。このところ天気悪くて夏物売れないからイライラしてるのわかるけど。あまりにもお下劣なので僕はもうてんちょなんかきらいになってしまった!軽蔑してやる。夕方地震があった。お客さんはひとりも来ない。


5月19日(月曜日)

 いったいいつになったらすっきり晴れるのだろうか?
 てんちょがスカラー波やらSARSから身を守るTシャツを開発した。その仕様に関しては極秘なのだそうだが、なんでも七味さんの毛を利用するようなのだ。...戦慄的な売り上げの予感。マスクを買い占めるよりいいかも。...


5月16日(金曜日)

 開店の準備をしていたら、店の外から数人の若い女の声が聞こえてきた。『この店ってかわいいものあるし』『でも入りにくいし』『うん、なんかこわいし』『なんか我孫子で浮いてるって感じだし』『この店の店長って年令国籍不詳って感じだし』『うんうん、あやしーしぃ』『ホモらしいし』『えー!きもいし!』『あのワンピースかわいいし』『あー、かわいいし、こういうの着てみたいしぃ!』『ほら、あれ、猫のTシャツだし...』『きゃあ、、カワイイし』『やっぱりさあ、今度、入ってみたいし』彼女たちの声が遠ざかる。高校生だろうか?...後ろからケリをいれてあげたいし...!


5月11日(日曜日)

 夜になり、ひさしぶりにサミーが来たんだ。サミーはMの店でトランペットを吹いてる。『かっこいいシャツは入ったかい?』今夜のサミーは焦げ茶のリネンのパンツに淡いブルーのキューバシャツを合わせ、頭にはちょこんとポークパイハットをのせている。いかにもジャマイカのスカバンドらしいスタイルなのだ。『ぐっとスパイシーなヤツかい?』とてんちょが接客をはじめた。『スパイシー?.... それもいいが、今夜はうんと渋いのがいいな』『そうかい?それじゃ、コイツはどうだい?』とシブい緑のオープンカラーのシャツを薦めたのだ。『おお、なかなかイイ味だしてるじゃないか!』『サイズもアンタにぴったりだし、カテキンが普通のより12倍は入ってるんだ!』『そりゃヘルシーだな!そうかい。それじゃ、今夜はコイツをいただこうか!』『まいど!...5,900円!』サミーは尻のポケットから萬券を取り出し、『つりはいらねえよ、袋もな』とシャツを手に取り夜の街に消えた。接客時間わずか60秒。サミーは今夜もMの店でペットを吹くのだ。


4月30日(酸い曜日)

 このデフレの時代に家賃の値上げがあったり、万引きオンナの大ウソ聞いたりで、もううんざりだよ。あしたから5月。いいことないかな。


4月8日(火曜日)

 ああいそがしいいそがしい。雨風ひどくてお客さん来ないけど、入荷商品の処理やサンプルの発注とかTシャツのプリントなんかで忙しい。それなのに、石川は温泉で5連休、アル中てんちょは二日酔いでわけわかんないこと叫んで近所をうろつき廻ってる。七味さんはTシャツの上に寝てるし、お客さん来たらどうするの?って心配したけど、結局誰も来なかった。ラッキー?


4月3日(黙曜日)

 てんちょ宛に伝書鳩が飛んできた。
『おい、あんた宛に手紙だ!サインをくんな!』と鳩は文書が括られた足をてんちょに差し出した。
『やあ、君は平和の象徴らしいな。君の足跡はピースマークになってるそうじゃ無いか』と言い、てんちょは鳩の尾を噛んだ。
『いてっ!....手紙は山ねこ様からだ!こころして読むように!じゃっ!』そう言って鳩は飛び去った。
『ようひんてん、てんちょさま
 あなたは、ごきげんよろしいほで、けっこです。
 四がつ十五にち、よいこのひ、めんどなさいばんしますから、おいで
 んなさい。とびどぐもたないでくなさい。  山ねこ 拝 』
 届いた文書にはそうあった。
 よいコの日に裁判がある。なんだろう?てんちょはその裁判に出席するらしい。


3月31日(金曜日)

 ぽっかぽかだぁ!春だなあ!七味さんも外でごろごろ気持ち良さそうだ。明日から4月だぁ。...新年度。とりあえず、よけいな道路工事もなくなるだろうな。


3月26日(水曜日)

 夜来たお客さんはたったひとつの言葉だけでコミュニケーションを成り立たせる、見事な会話テクニックを持っていた。

てんちょ『Tシャツが2900円で、絵葉書が150円なので9800円いただきます。』
お客『ええ!ありえない!
てんちょ『失礼しました。3050円になります。...はいっ、いちまんえん、ちょうど頂きます。』
お客『.....ありえない!』
てんちょ『....おつり要るんですか?』
お客『はっ?!ありえない!
てんちょ『しょうがない。それじゃ、28ペコ、4ポコのお返しです。』
お客『ありえない!
てんちょ『ポイントカードはお持ちですか?』
お客『いやぁ、ありえない』
てんちょ『それじゃ、作りましょうね!全国のマツキヨでもお使いいただけますよ』
お客『それは...ありえない!』

延々とこんな会話が続くのだ。

てんちょ『ありがとうございました!またお願いします』
お客『あ、り、え、ない!


3月17日(月曜日)

 ずいぶんと日記をサボってしまった。確定申告終わったら少しすっきり。しかし、...現実を改めて思い知るのだ。8時過ぎたらホントにてんちょは酒を呑み始める。アル中だからしょうがない、って言ってる。どうせ雨でお客さん来ないし、とも言っている。ブッシュとかフセインとかデフレとか、もうあんまり考えたく無い。明日休み。明日定休日。何しよう?どんな楽しいことしようかな...


2月26日(すい曜日)

石川とたな油のへんな顔対決第一弾!


2月24日(月曜日)

 雪なんか降っちゃったから、みんな気付かなかっただろうけど、今夜は星がとってもきれいだったんだよ。雪がやんでも霧がすごいから、月が笑ってるのも知らないんだろうな。自然はぼくたちの味方?ぼくたちは自然の味方?いえいえ、ぼくたちも自然の一部なのです。東京電力の集金のおじさんをそう言って追い帰したてんちょに明日は見えているのか?不安の日々。


2月22日(ど曜日)

 冷たい雨が降る。とはいっても春の気分は後戻りできない。はずなんだけど....。今日はネコの日。全国のネコのみなさん。お身体を大切に。


2月14日(キン曜日)

闘病生活1ヶ月。

石川が復活した。


2月9日(Sunday)

 春の気配の暖かい日曜日。

となりのブッディ王子も今日は象に乗ってお散歩だ。

もう気分は完全に春なのだ。

だからだから、

急いで春物入れ替え、Tシャツのプリントと忙しい。

はずなのである。

が。

人手が足りないし、てんちょはなぜかやる気がない。

『まいにちがにちようびぃ、らららら〜♪ぼーっとしてひまでうれしいよー、らららむじんくん〜♪』

なんて歌っちゃって、

裏の芝生で七味さんとひなたぼっこなのだ。

お店はもちろん無人状態。

買い物した気分でお金だけ置いて行ったタナユウえらい!


2月7日(きん曜日)

 夜、最後のお客さんが帰り、店内はひっそりと静まりかえった。冷たくて寂しくてひもじい、冬の夜。暖炉の火も燃え尽き、ただランプの明かりだけが煌々と輝いている。

 と、ひとりの年老いた旅人が、ふっと店に入って来たのだ。

 『すまないが、水をくれないか?』....老人は薄手のコート姿で、寒さに震えているようであった。
 『温かいスープでもいかがですか?』
 『いやいや、わしはよいのだ。外のロバに水をやってくれないか?』
 外を見ると痩せきったロバがそこにいた。目が合った。ウィンクした。ちょっとてれちゃった。てんちょはすぐに裏の井戸から水を汲み、ロバに差し出した。
 『ありがとう』ロバが礼を言った。
 『砂漠からきたのかい?』
 『いや、風の荒野だよ。』ロバはめんどくさそうに水を飲みながら答えた。
 『耳、大きいね』
 『よけいなお世話だよ』

 店に戻ると、老人は、金魚鉢を見つめていた。
 『まだ続けてたんだな...』老人は背中を向けたままそう言った。
 『は?』
 『商売だよ』
 『ええ、まあ、なんとかやってますよ』
 老人は振り返り、てんちょの肩をポンポンと励ますように叩いた。
 『あの、以前にも確か、....』
 『ああ、旅の途中で寄らせてもらったよ。』
 思いだした!
 『....あなたは......』と言いかけると、遮るように、
 『飽きたらやめればいい!やめてもいいのじゃ!.....水をありがとう。....じゃ、また来るさ』
 静かにそう言い残し、年老いた旅人はロバと一緒にふっと消えた。
 .....そうだ、あの人は確かにあの時の、苦しかったあの時の、商売の神様だ!(2000年12月の日記参照)

 老人が見ていた金魚鉢の前に立って、てんちょは気がついた。金魚鉢の横にかけてあった一番上等なファーのマフラーが3本も無くなっているのだ。.....しまった!やられた!


2月3日(節分)

 久しぶりに顔を出したアイエミに鬼の面をつけさせ、

豆をぶつけていじめようとしたのだが、

アイエミは痛いイタイと言いつつも、

きゃっきゃきゃっきゃと楽しそうにしていたので、

てんちょは機嫌をそこねてどこかに行ってしまった。

豆をぶつけられるアイエミ

 明日は立春。

キムチが洋品店に来た!


2月1日(°曜日)

さむいさむい。
くらくてせまくてきたない店だけれど、
ちばぴあの取材があった。
春ちかい。...かも。


1月22日(吸い曜日)

 休み明けの開店前、準備のために店に入ったら、床にてんちょが転がっていた。カラダは冷たく、鼻水を垂らし、呼吸をしていない。冷え込んでいる店内。凍死しているのではないかと思われた。半身を起こし『てんちょぉ!しっかりしてください!山本です!起きて下さい!』とどなった。すると『......ゃまもと、......リセット.......ボタン.......せなか.......』という微かなてんちょの声が、その咽から聞こえてきた。そうか!.....僕はすぐに、てんちょのTシャツを脱がし、背中のリセットボタンを思いきり押した。その瞬間、キュインと無機質な音が鳴り、てんちょは機敏に直立した。再起動!やっぱりフリーズしていたのだ!起動後のダンスも軽やかに終わらせ、てんちょはいつものように掃除を始めた。間に合った!


1月20日(満月曜日)

 『今日、おれは、自慢したい。何故だかわからないが、無性に誰かに自慢したいのだ!』とてんちょが僕に言った。『何を自慢するんですか?』『ばか!決まってンじゃ無いか!』『人に自慢するようなことがてんちょにあるんですか?』『失礼な!......明日は何の日だ?!』『........火曜日ですか?』『そうだ!...しかも、なんと、第3火曜日なのだ!』『ああ、今年から定休日ですね!』『ふふふふ、あはははは、,おほほほ、ひひひひ、..........ソノトーリ!........だから、おれは、自慢したい!明日働く者どもに自慢したいのだ!』『自慢するようなことですかねぇ.....、自分で決めたのに...』『とりあえず通行人たちに自慢するぞ』と店の外に出て、通りかかった主婦や散歩の柴犬などにも、自分の定休日を自慢するのであった。挙げ句の果てには取引先の担当者に電話して『いやいや、なんか、自慢するわけじゃないんですけどね、あした、定休日なんですよ。うふっ。.........いや、まあ、たいしたことはしないんですけどね、............はい、でもまあ、家族でディズニーランドにでも行こうかと思ってるんですよ』などと悲しいウソまでついている。今日の売り上げひどいのに、終日、てんちょは、はしゃいでいた。しかし、言いにくかったけど、一応確認しなければならなかった。『あの、明日、xxxxさんに仕入れに行くんですよね?』『ああ、..................はい、わかってますよ。....明日、.......仕入れ、.........行くですよ......、はあ』


洋品店オリジナルキュートカレンダー'03


1月17日(菌曜日)

 石川が風邪の副作用?で足首はれて痛くて、もう1週間、仕事休んでいます。みなさんも気をつけてね。


1月13日(ゲッツ曜日)

 成人の日。ヒトにナル、と書いて成人。人に成る?それじゃ今まで何だったのだ?と、政令の揚げ足を取ってもしょうがないが、なんだか良くわかんない日。とにかくおめでたい!ってことでアイエミの晴れ姿。あっぱれ!


1月11日(ド曜日)

 おだやかで暖かい。人通りも少ない、なんて平和な午後だろう。そんな午後、あんずジャム入りの紅茶なんか出されたらとってもうれしい午後。その男はやって来た。黒のモーニングにシルクハット。鞭を持ち、エナメルの靴を履いている。ロシア人ではないかと思われた。名前はきっと何とかスキーだ。

その男『ここにホワイトタイガーの子供がいると聞いたのだが』
てんちょ『んん?ホワイトタイガー?…いないよ!ネコバスの子供ならいるけどね』
その男『ネコバス?…いいや、私は確かにホワイトタイガーだと聞いたが』
てんちょ『バスネコはみっともないけど、ネコバスは便利なんだよ』
その男『私はホワイトタイガーの話をしている。何か芸はできるかね?』
てんちょ『てめえ、誰だ?あん?誰からなんて聞いたんだ?』
その男『私はションボリサーカスの猛獣使いだ。モスクワでミスター小泉からこの店に芸のできるホワイトタイガーの子供がいると聞いたのだ』
てんちょ『うちにいるのはネコバスの子供だ!』
その男『うんと高く買っちゃうぞ!』
てんちょ『ホワイトタイガーいます!芸はなんでもできます!コントでも漫才でも、ボケもツッコミもMCもいけます』
その男『火の輪くぐりはできるかね?』
てんちょ『そりゃもう朝飯前でさぁ、だんな』
その男『見てみたいな。今どこにいるのだ?』
てんちょ『ええ、そこに寝てます!』

その男『…おなか、ブヨブヨだな』
てんちょ『だんな、そりゃないですよ。まだ子供ですから。これから厳しく訓練すりゃア、まだまだ、役に立ちますぜ!』
その男『そりゃ、どうだろう?』
てんちょ『それで、あの、だんな、いくらで引き取っていただけるんですかねえ?』
その男『まあ、20ルーブルってとこだな』
てんちょ『ええっ!そんなにいただいちゃっていいんですかねえ?』
その男『たいしたことないさ。日本円にしたら100円くらいだからな』

てんちょ『…ばか!とっととうせろ!』
その男『不満なのかね?』
てんちょ『まだいたのか!ぶっとばすぞ!』
その男『私は猛獣使いだぞ!』

 てんちょが猛獣使いをぶっとばした。ぶっとばされた猛獣使いは遠くに飛んでいった。あー良かった良かった。七味さんは何ごともなかったように寝ている。

 おだやかな冬の午後。


1月4日(ド曜日)

 年末年始、正月モードも昨日で終わり。新年の抱負を述べるのだ。
 1.遅刻をしない。2.ずる休みをしない。3.言い訳をしない。4.人や動物のせいにしない。5.機械に怒らない。6.簡単に逆ギレしない。7.人前で大アクビはしない。8.人前でよだれを垂らさない。9.ワケも無く踊らない。10.食べ物を大切にする。以上石川の抱負。
 石川以外のスタッフは、初心を忘れず、販売員はエンターティナー、お店は舞台、お客さまは、案外神様みたいです!ってことで、今年も新たな気持ちで頑張ります!新ネタ披露しまっせ!今年も、洋品店をよろしく!なんか買ってね!


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